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毎年2月4日ごろ、「立春」を境に冬は終わり、春がはじまります。

中国語に春のようすを言い表した「鸟语花香(鳥はさえずり花は香る)」ということばがあります。

春になれば花が開くように、わたしたちのからだにも春が訪れます。

わたしたちは、太陽と月、季節の「気」の影響を受けて、日々変化しながら生きています。ですから、天と地の間の「気」を感じながら季節や土地にあった暮らしを送ることは、「養生」することにつながるのです。


春にすべきこと、控えること


■上半身の不調に注意

中国や日本をはじめとするアジアでは、森羅万象を木・火・土・金・水に分類した「五行」の思想が暮らしのなかに深く根付いています。

冬が終わり、陽の「気」が高まりはじめる春は「木」に属します。のびのびと上へ向かう陽のエネルギーを受けて、木々は芽吹き、季節の花は開き、虫たちは地中から顔を出します。
春になると活動的な気持ちになり、新しいことをはじめたくなるのは、陽のエネルギーの働きです。

陽のエネルギーはまた、人間のからだのなかの「気」を高め、上へ向かわせます。そうすると、めまい、のぼせ、気持ちの高ぶりや、花粉症による目や鼻のトラブルなど、とくに上半身の不調が多く見られることになります。


■ ゆったりとくつろいだ気持ちで

五行で春にあたる五臓は「肝」。肝は感情をつかさどるとされます。
ストレスは肝を傷めて気を滞らせ、気の滞りはイライラや怒りを誘発します。
ですから、春はことさら、ゆったりとくつろいだ気持ちで過ごすことが大切です。
「鸟语花香」を楽しんでおだやかな気持ちを保ちましょう。
楽しく前向きな気持ちが肝の気をめぐらせ、春特有のこころとからだのトラブルを防ぐことができます。


■ 風邪(ふうじゃ)の侵入口、首のうしろを温める

春といっても立春のころは、まだまだ寒い日がつづきます。
でも春の「気」を受けたからだは、冬のぎゅっと閉じた状態からゆっくりとゆるみはじめます。体表がゆるむと寒さや邪気への抵抗力が弱まります。
春は「風邪(ふうじゃ)」という邪気の影響を受けやすく、カゼを引きやすい季節でもあります。
風邪の入りやすい首の後ろや肩甲骨の間あたりを暖かくして「風」を防ぐと、カゼの予防になります。


■ 服装は「下厚上薄」

春は肝が失調しやすい季節ですから、気血の流れを阻害しないゆったりとした服装がおすすめです。
気がのぼりやすい上半身は少しだけ薄着にして軽やかに、下半身は暖かくすることが望ましいとされています。皮膚が敏感になる季節ですから、素材は綿や絹などの自然のものを。
ただし朝夕は冷えることが多いので、脱ぎ着のしやすい上着やストールなどで体温を調節し、からだを冷やさないようにしましょう。


春の食養生については、また別の日にご紹介します。